DNA気候学

文部科学省科学研究費助成事業「学術変革領域研究(B)」
令和2年度〜令和4年度

2021年4月7日

第2回雲解像気候学セミナー


第2回雲解像気候学セミナーを開催いたします。

[日時]
2021年5月17日 13時~15時

[場所]
オンライン zoom使用予定

[発表者]
富田浩文 (理化学研究所計算科学研究センター)

[タイトル]
スクラッチからのモデル作り

[要旨]
筆者は、学生時代から数え、これまで主に3つのモデル開発にかかわってきた。その中でも最も現在成功しているモデルは、NICAM(Nonhydrostatic Icosahedral Atmospheric Model)であろう。2000年から始まったこのモデル構築では、まず球面上の2次元移流問題から浅水波モデルを開発し、その後、静力学モデルをスキップして全球非静力モデルへ一気に変貌を遂げていく。物理過程の多くはMIROC(Model for Interdiciplinary Research on Climate)からのインポートであるが、NICAMの要となる雲微物理にはバリエーションを増やし、自身でも開発を行ってきた。筆者は、2011年からは理化学研究所へ異動してから、より多くの人々が使えるようなフリーライセンスのモデル基盤SCALE(Scalable Computing for Advanced Library and Environment)の開発を主導してきている。
本講演では、学生時代の流体モデル作りから始まり、NICAM開発においてその原点と動機はどこにあるのかを、開発途中で筆者が悩んだことを交え、力学過程にフォーカスしながら話す。更にSCALE開発を発起するに至った経緯を筆者の思想とともに述べたい。現在、多くのコンポーネントを持つ気象・気候モデルにおいて力学過程は一部に過ぎない。「たかが力学コア」という側面はある。しかしながら、更なる高解像度化に伴い、今、再び「されど力学コア」の時代に突入したと感じている。
本講演が、モデル作りを志向する人々の参考になれば幸いである。なお、時間が許せば、昨年の4,5月の緊急事態宣言下において、筆者が何を考えていたのかにも触れたい。

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