DNA Climate Project

Challenge to the new generation cloud
resolving climate simulation

コラムColumn



2022年7月14日コラム

放射対流平衡

地球のエネルギー収支しゅうしとは? 「収支」とは、あるシステムに何かがどれだけ出入りして、どれだけがシステムの中に残るかを示すものです。たとえば、家計の収支は家に入って来るお金(収入)と出て行くお金(支出)、そして家に残るお金(貯蓄)について考えます。いっぽう地球のシステムでは、お金の代わりにエネルギーについて考えます。地球のエネルギー収支は太陽から電磁波の放射として受け取るエネルギーと、逆に宇……

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2022年4月21日コラム

海の“換気”

海は大気と水や二酸化炭素をやり取りすることで、私たちの気候に大きな影響を与えることが知られています。たとえば、海は人間の活動によって出た二酸化炭素の約30パーセントを吸収していることが知られており、地球温暖化の原因である二酸化炭素を吸収する海には地球温暖化を抑える働きがあると言えます。また、大気から受け取った雨水などの淡水も海面から海の中に運ばれます。図1は北太平洋3月における塩分分布の南北断面……

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大気と海洋はその境界でさかんに熱や水蒸気のやり取りを行っています。地球の表面の約70パーセントを覆う海洋の変動を理解することは大気の変動を考える際に重要です。例えば、エルニーニョ/南方振動(エルニーニョ・ラニーニャ現象)では熱帯太平洋の中央部から東部で海面の水温が変動し、上空の風や降水などに変化をもたらし、海洋と大気の相互作用が重要な現象の一つと言えます。 海洋の変動を考える際には、水温……

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インド洋の西部に位置する西部アラビア海では、夏季にインドモンスーンに関連する強い南西風(風速15 m/s程度)が持続的に吹いています。この南西風は海洋からインド半島の西の地域へ多量の水蒸気を運び、降水を引き起こします(図1)。西部アラビア海はこの水蒸気を運ぶ経路の上にあるため、例えばこの海域の海面水温が平年より高い年には海面からの蒸発が活発になり、インド半島の西の地域における降水も増加する傾向に……

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図1のような雲の縞々しましまの構造をトランスバースラインまたは巻雲バンドと呼びます。この周辺では乱気流がよく発生するため、航空機を運航するうえで注意が必要な現象です。この現象は偏西風が特に強まっているエリア「ジェット気流」や、台風などの周囲に現れることがあり、出現する高度はたいてい地表から10〜15kmです。縞の間隔が数十kmと大きいため、地上から見て気付くことは難しいですが、衛星画像ではよく目……

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地球上の海には、「ジャイア」と呼ばれる大洋をぐるりと一周するような大きな渦が存在します。亜熱帯域のジャイアは、太陽からより多くの熱を受け取って水温の高い熱帯から高緯度へと熱を運ぶため、地球の気候にとって重要です。例えば、日本南岸を流れる黒潮は、太平洋の亜熱帯域におけるジャイアの西縁の海流です。この黒潮が、源流域のフィリピン近海から暖かい海水を輸送してくるため、日本南岸は緯度にしては海水温が比較的……

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 気象予報や気候予測には大気の数値シミュレーションモデルが利用されています。ここでのモデルとは大気のふるまいを記述した方程式の時間変化をコンピューターで計算するためのプログラムの集まりのことを指します。動画メディアを例にとれば時間当たりに何コマ表示するか(フレームレート)や一つの画面をどれだけ細かく表示するか(ピクセル数)といった指標があります。同様にシミュレーションモデルでは本来なめらかな大気……

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